脂肪腫とった話
肩 というか鎖骨の上あたりに
なんかぽよぽよしたものがあると気づいたのは
もう10年近くも前なのかもしれません
その時は人に言っても(整体の時とか)
そう?って感じで自分にしかわからないくらい。痛くもないし目立たない大して気にならない存在でした。
でも徐々に、大きく存在感を増すと共に
こいつのせいで余計に肩がこるんでは?という気がしてきたり
Vネックの服着るとなんかあるなと見た目にもわかるようになったりして
どうにも気になって
かかりつけの婦人科(3ヶ月に1回の定期通院)で
「あのー全然関係ないんですけど、これがちょっと気になってまして」と先生に相談しました。先生は「うーんなんだろうなあ、どこに見せたらいいんだろうなあ」と考えつつ
皮膚科を紹介してくれました。
皮膚科の予約を取って後日
脂肪腫で、悪いものではないと思う、との診断。でもこれはいずれ大きくなるし、大きくなれば取るのは大変になる、様子をみることも出来るけど、手術をできるところを紹介しますか?
ということで大きい病院の皮膚科をまた紹介してもらいました。
ここでコロナ感染者が増えて病床逼迫のニュースが毎日流れるようになり、その大きい病院の予約を取るのを先延ばしにしました。
しかし、なんかさらに脂肪腫の存在感が増してきたような、なんかそっち側の肩周りがたまにしびれるような気がしてきたのです。
シフトの合間をぬって病院の予約をとりました。
そこの皮膚科の先生も、たぶん脂肪腫でしょう。とのこと。手術でとるようになるけどその前にMRI検査をしないといけない(脂肪腫が実際どこまでの大きさになってるか調べて手術の計画をたてるため)。
MRIの予約をとりましょう!と調べてもらったら全然空きがなくて1ヶ月くらい先になっちゃいそう…
それではあんまり気の毒ということで、放射線科に電話をかけてくれて何とか空きがありませんか?と確認してくれました。
そしたらこの後すぐなら1人できるとのこと。
急遽、人生初のMRI検査をしました。入る時だけちょっと怖かった。
そして検査の結果、やっぱりちょっと大きかった私の脂肪腫。後日、手術担当の先生と相談ということで次の予約を取ってその日は終わり。
パッと病院行ってすぐやってもらえるわけじゃないんですね。検査も空きがなければどんどん先になる。気になることがあったら早く行ったほうがいいです。
手術担当の先生と相談の日
相談というか説明を聞いたり日程を調整したり
手術もですね、空きがないと出来ない上にその前に色々な検査を済ませないといけないんですね。
手術も一件キャンセル出たとかで2週間後くらいにできることになり(そうじゃなかったら1ヶ月以上先だった)
その1週間前に検査をすることになりました。
だからこの頃はシフトが休みの日はいつも病院に行くような感じでした。
検査は血液、X線、心電図の他に
手術3日前以内の唾液PCR検査
手術は日帰り入院で部分麻酔ですることになりました。検査結果が問題ないということと、手術の手順、手術後に考えられることなど丁寧に説明してもらえました。
脂肪腫を摘出するということで、ぽよぽよしてる部分の真ん中あたりの皮膚を切開して中のものを取り出します。うまく取れなければ少し大きめに切開する可能性がある。術後は数日間はガーゼを圧迫気味にあてておいて運動は控える。(仕事は休まなくてもいい)
(気になる人は検索するとどこかの病院の解説とか手術の説明の写真とか出てきます)
傷跡はどうしてもある程度は残るし、ケロイドになる可能性もある、皮膚の違和感が残る人もいる、でも脂肪腫は放っておいてもなくなるものではなく、大きくなるし、大きくなれば部分麻酔でなく全身麻酔の少し大きな手術になる可能性もある。また大きくなる速度は一定ではなく、変化がない時期とグイッと大きくなる時期があり、いつグイッとくるかはわからないので早めにやるほうがおすすめではある。ただしおそらく良性なのですごく急ぐものではない(重要な用事があったりしたら先に伸ばしてもいい)。
ちなみにコロナの影響で手術が延期になる可能性もあるし、その場合は日帰りの簡単な手術より、全身麻酔の手術のほうが延期にされてしまう可能性が大きいことなども聞きました。
そんなわけで、
もう何とかシフトの都合をつけて最短の日程でやってもらうことにしました。
日帰りとはいえ入院なので手続き色々
食事もお昼だけ出るのでアレルギーなどないか確認してもらえて、ベジタリアン対応にしてもらえました。
当日、朝8時半に病院
入院手続きして、身長体重測定して病室へ。
皮膚科の空きがなくて別の病棟の4人部屋。
カーテンで見えなかったけど介助の必要な年配の方が入院している部屋でした(ちなみに女性部屋)
看護師さんに今日の流れを聞き、検温。
上だけ手術着みたいなのに着替える。
手術の先生が挨拶に来てちょっとだけ待機時間。私はトイレが近いので(冷えたり緊張で特に)、トイレに行けるタイミングを看護師さんに質問しました。はい手術室行きますよーというタイミングで行っても大丈夫と言ってもらい安心。
無事にトイレを済ませて、車椅子に乗せられて(普通に歩けるけどなんかそういうものらしい)手術室へ。
テレビでしか見たことない手術室、手術台。
そういうふうにしてくれたのか、たまたまかわかりませんが、先生含めて手術室内は全員女性でした。
心電図と血圧チェックの機器をつけて、点滴(これも人生初。注射苦手だけど寝そべってるし、針を固定してもらった後は痛くないので大丈夫)
足の指に酸素測るやつ付けます〜となって
あ、靴下履いてきちゃいました
じゃあ片方だけ脱がしますね〜と
脱がせてもらう(そして手術後は履かせてくれました。ちょっとくすぐったい)
マスクはしたまま(途中で苦しかったら外す?と聞いてもらえた)
寒かったり暑かったりしませんか〜と聞かれ
足が冷え冷えだったので、ちょっと寒いと伝えたら布団(というか体にかけているもの)の中に温風入れてもらえてホカホカにしてもらえました。おかげでトイレ大丈夫だった。
いざ手術スタート。
麻酔がいちばん痛いです〜ごめんなさいねと言いながら手術箇所の周りに何度も麻酔の針を刺すときが確かにいちばん痛かった。痛〜っと思ってるうちに次の痛みが来てキエーと内心で小さく叫びました。
麻酔が効いたら後は痛くない
パツンとかグイーっとか感触はわかる
たまに腕に付けてる血圧計が計測のためにグーっと圧がかかる
ちょっと引っ張りますね〜
ごめんなさいね!とか先生が言ってそれに返事をしつつ
途中でなんとなく指先に痺れを感じて伝える
じゃあもうここは触るのやめましょう、と先生。手術の場所が神経や大きい血管に比較的近いので、それに影響しないように進めるとのこと。
その後1回 あ、痛い?と思った途端
バチッと電撃が走った感じがあって
そこも中断
この時はびっくりした
でも全身麻酔だったらこういうのも伝えられなかったのでは?(血圧の変化とかでわかるのかもしれないけど)
1時間くらいかかって、脂肪腫取り出し作業終わり傷口の縫合
この時見てた医療ドラマでドクターが助手に糸を切ってもらうときに「カット」と言っていたので期待したけど、私の先生は「お願いします」だった。縫い終わりで看護師さんが「きれい」とつぶやいたのが聞こえて、先生が上手に縫ってくれたらしいと知りました。
(抜糸後も傷口きれいなのでほんとに上手にやってもらえたみたいです)
無事に終了〜
塊を出したので陥没状態になっている部分に血が溜まるのを防ぐため分厚くしたガーゼをギュッと押してしっかりしたテープで貼り付け。靴下履かせてもらい、車椅子に載せてもらって、病室の担当の看護師さんが迎えに来てくれるのを待ちました。点滴もここで外してもらった。
車椅子乗ってるとこに車椅子持ってお迎えに来てくれちゃったので一瞬全員「「「あ」」」となって面白かった。看護師さんは私の車椅子と空いた車椅子押して大変そうでした(大変お疲れ様です)
部屋に戻って、冷やしておいてくださいね〜と
保冷剤もらってしばらく休憩。痛み止めも処方されてるから痛みが出たらすぐ言っていいんですよ!と親切に教えてもらえました。着替える時に体にシール的なの貼られたままなのに気づき看護師さんに見せたら「あ、それ取っていいやつですね。…もう一ヶ所ありません?」「ほんとだ(こっちは気づかなかった)」小さなアクシデントでほのぼの。
スマホ見たり本読んだりウトウトしてるうちにお昼ごはん。
サッとカーテンが開いて「はいお食事でーす」と置いて行ってくれました。
はじめての病院ごはん。肉抜き麻婆豆腐。
手術したのが利き手側で動かしにくいので反対の手でスプーン使って黙々と食べる。
同室の方が看護師さんに食事介助してもらうほのぼのとした様子を聞きながら。
食べ終わってぼんやりしていたら
様子を見に来た看護師さんに、食器は自分で返しに行くんだよと声かけられ
あ、そうだったんですか、すみません
と部屋を出たもののどこに返すか分からずトレー持ったままウロウロし、廊下にたまたまいた看護師さんに場所を聞く。
知らないことだらけ…と思いながらトイレ行ったりベッドでゴロゴロしたり
自販機でお茶買って飲んだり(Suica使えた)
また突然別の看護師さんが車椅子でお迎えに来て、これから先生に術後の経過をみてもらいます!とのこと
さっきまでウロウロしてたのにすみません、と思いつつ車椅子で皮膚科に連れて行ってもらう
先生は「あら!車椅子になっちゃいましたか」とちょっとびっくりしてた(そうだよね)
術後の傷口は出血もなく良い感じだけど
ガーゼ止めてるテープで早くも皮膚が赤くなってたので、帰り際に売店で肌に優しいテープを買って行くように言われる。ガーゼはドラッグストアのほうが安いかも、とか術後の注意事項(シャワーの時にやさしく傷口洗ってガーゼは毎日かえるとか)聞いて診察終わり。
また車椅子でお迎えを待つ(すみません)
遅くなってごめんなさい〜とまた別の看護師さんが来て部屋まで送ってもらう。
皮膚科の手術?足?
いえ肩なんです…歩けるんですけど
そうなの〜まあせっかくだから乗っていていいよ〜
すみません…
少しして退院許可が出て
短い入院が終了
病院は人手不足のようで大変さを感じつつ看護師さんもお医者さんもやさしくてありがたかったです。
お会計は後日請求ということで
売店でテープだけ買って帰る
最寄り駅まで母上が迎えに来てくれて
一緒にドラッグストアでガーゼ買って帰りました。
当日は何をしても違和感とちょっと痛みがあってオロオロしたけど、痛み止めももらっていたし、日に日に色々収まって
仕事も重いもの運ぶのだけ代わってもらうくらいで普通に立ち仕事出来ました。
というわけで、長くなったけど脂肪腫とった話でした。私にとってはちょっとしたイベントで
他の人の参考にもなるかもしれない話なので忘れないうちにと書きました。
抜糸から先の話はまた今度書こうと思います。